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福岡の伝統工芸に触れる旅 – 長い歴史が育んだ職人技
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福岡の伝統工芸に触れる旅 – 長い歴史が育んだ職人技

福岡県は、長い歴史の中で地域の文化や自然環境と深く結びついた多彩な伝統工芸品を生み出してきました。各地で作られる工芸品には、職人たちの情熱や技術が詰まっており、それぞれの背景には興味深い物語があります。今回は、福岡県を訪れた際にぜひ触れてほしい代表的な工芸品を、歴史的視点も交えて詳しくご紹介します。


小石原焼 (東峰村)

歴史と背景:
小石原焼は、江戸時代初期の1670年代、朝鮮半島から伝わった陶芸技術を基に生まれました。特に、小石原地区は美しい自然に囲まれ、良質な粘土が豊富に採れるため陶芸に適した土地として栄えました。小石原焼の特徴である「飛び鉋(かんな)」や「刷毛目」などの装飾技法は、当時の朝鮮陶工たちの影響を色濃く残しています。

特徴:
日常使いに最適な耐久性と素朴なデザインが魅力です。約50の窯元が点在し、それぞれの工房で異なるデザインや技法を楽しむことができます。毎年開催される「小石原焼陶器市」では、直接職人と触れ合いながらお気に入りの一品を見つけられる特別な体験ができます。


久留米絣 (久留米市、筑後市、広川町ほか)

歴史と背景:
久留米絣は、19世紀初頭に久留米市で誕生しました。その始まりは、農家の娘・井上伝が藍染めの糸を使った模様織りの技法を編み出したことから始まります。久留米絣は「絣(かすり)」と呼ばれる独特の模様が特徴で、江戸時代には農民の衣服として全国に広がり、重要な生活必需品となりました。

特徴:
藍染めによる深みのある色合いと、丈夫で通気性が良い素材感が特徴です。近年では、洋服や小物、インテリアデザインにも応用され、現代的な感性と伝統が融合した新しい形で楽しめます。


博多人形 (福岡市ほか)

歴史と背景:
博多人形は、江戸時代初期に福岡藩で始まった工芸品で、当初は祇園祭や年中行事の飾り物として用いられていました。その後、武士の文化が庶民に広がるにつれ、美人像や童の姿を表現した装飾品として発展しました。明治時代にはパリ万国博覧会で金賞を受賞し、世界的にもその名が知られるようになりました。

特徴:
細やかな表情の描写と鮮やかな色使いが特徴。オーダーメイドで大切な人をモデルにした人形を作ることもでき、贈り物としても人気があります。


博多織 (福岡市ほか)

歴史と背景:
博多織の起源は、鎌倉時代にさかのぼります。当時、宋(中国)の貿易商人によって伝えられた織物技術が福岡に根付き、後に豊臣秀吉の朝鮮出兵を経て改良されました。江戸時代には福岡藩の特産品として大名家への献上品となり、全国にその名を知られるようになりました。

特徴:
厚みと張りがあり、緩みにくい帯は着物を愛する女性にとって理想的な一品です。現代では財布やバッグなどにも展開され、和モダンなデザインが人気を集めています。


孫次凧 (北九州市)

歴史と背景:
「孫次凧」の歴史は、明治末期に北九州市で竹内孫次氏が制作を始めたことに由来します。当時、凧は子供たちの遊び道具として広く親しまれていましたが、孫次凧は独特のデザインと遊び心で地域の人々に愛される存在となりました。

特徴:
ユニークな「セミ凧」は、竹と和紙を使い、可愛らしい目と鮮やかな色使いが特徴。現在もお祭りやイベントでその姿を見ることができます。


大川組子 (大川市)

歴史と背景:
大川市は日本有数の家具産地として知られ、江戸時代から組子細工の技術が受け継がれています。組子は、釘を一切使わずに木材を精密に組み上げる高度な技術で、江戸時代には武家屋敷の建具として重宝されました。

特徴:
幾何学模様が美しい組子細工は、光を通すことで万華鏡のような効果を生み出します。現在では建具だけでなく、ランプシェードやインテリア雑貨としても利用されています。


八女提灯 (八女市ほか)

歴史と背景:
八女提灯の起源は江戸時代にさかのぼります。当時、八女市は和紙の産地として栄え、その高品質な和紙を活用した提灯作りが始まりました。明治時代には全国的にその名が知られるようになり、神社や寺院の祭礼で広く使用されました。

特徴:
手漉き和紙の透過性と、職人が手描きする華やかな絵付けが特徴。祭り用の大型提灯から家庭用のインテリアライトまで、多彩なラインナップがあります。


上野焼 (福智町)

歴史と背景:
上野焼は室町時代に始まり、400年以上の歴史を持つ伝統的な陶器です。茶道文化の発展とともに茶器として用いられ、近代にはその芸術性と実用性が認められ全国的に知られるようになりました。

特徴:
薄づくりの器とカラフルな釉薬の組み合わせが美しく、現代のライフスタイルにも合うデザインが揃っています。


八女福島仏壇 (八女市ほか)

歴史と背景:
八女仏壇は江戸時代中期に始まり、寺院建築に用いられる技術を仏壇制作に応用したのが起源です。複数の専門職人が分業で制作するため、それぞれの技術が集約されています。

特徴:
木彫、漆塗り、蒔絵の装飾が見事で、荘厳かつ華麗なデザインはまさに職人技の結晶。地域の信仰文化とともに発展してきた伝統工芸品です。


福岡の伝統工芸は、地域の自然、文化、歴史が息づく唯一無二の魅力に満ちています。次回の訪問では、ぜひこれらの工芸品に触れて、福岡の深い文化的な魅力を堪能してください!

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